この年になり、般若心経を読んでみた。
数多くの著書が出ているが、難解なものなので、
入門編など3冊を同時進行で熟読してみた。
ひとつの言葉・表現に多くの意味や背景があるので
読みこなすのに苦労したが、わかったこととして
下記挙げてみる
1.人間が感じること、見えるもの、考えるものすべて
自分 vs.相手という相関があって初めてとらえられるもの
2.そのようなものは常に、どんどん移り変わっていく
3.「空」の世界には、二律背反・対立する概念は全く無く、
そこには「自分」というものしかない
4.人間はすべて根本でつながっている
家族や会社で、毎日いろいろ感情や考えが浮かんでは消え、
または気になりストレスを感じたりするもの。
般若心経の世界では、絶えず移り変わっていくそのような
物事にいちいち反応せず、ただ、そのままを流すのが良いと
言っている。
ストレスや鬱の解消方法として、マインドフルネス(瞑想)が
流行っているが、目をつぶり、静かにしているとだんだん
雑念が去り、そこには自分を悩ます相手がいなくなり
自分と言うものだけが残る。それを感じられればスッキリする。
また、人間の魂はすべてつながっているというのは、最近、
精神世界で言われていることと、ある意味共通する考え方で
すでに娯楽映画などで表現されている考えである。
唐の時代にインドから中国へ伝わった般若心経が、現代人の
抱える問題に役立つ哲学になっているのである。