現代はパワースポット全盛期である。
神社や仏閣を訪問し、お祈りを捧げる行為自体がすでに
スピリチュアリズムであり、日本人の自然な姿勢であると思われる。
これ自体は、日本人の自然に対する哲学・思想・信仰を表すもの
であり、日本文化の一部と言っていいと思う。
ところが、これらの自然なスピリチュアリズムを、変な形で
利用している方々が大勢いる。
東京・大阪をはじめ、都市圏で多くのスピリチュアルイベントが
実施されており、わたくし自身も何度か足を運んだ。
およそ80%が女性たちによる出展で、心や体のヒーリング、
宇宙や守護霊からのメッセージを伝えるとか、そういった
類のイベントである。
会場では、出展者は、それぞれメニューを持ち、客の獲得に
励んでいる。いくつかピックアップしてみた。
上は、スピリチュアル系のイベントで良く見られるチラシで、
「透視リーディング」で「癒しの施術」を行うとの内容である。
下線で引いているが、友人・知人に相談できないことを、全くの
他人に相談できるだろうか?
また、身体に不調があったら、まず医師や整体師など、プロの方に
相談すべきだろうと思う。それでも解決しない場合は試してみても
良いだろうけれど。
↓下記も「透視リーディング」をする出展者のチラシ。
これも体調不良の施術ができるというのだが。。。
下記は、守護霊・宇宙・前世からのメッセージを伝えるとある。
「宇宙語」とは何?どんな言葉?宇宙語を理解できて喋れるのか??
下記に至っては、おちゃらけのようである。
メニュー名は映画「君の名は」の挿入歌から取った、パクリか。
ウェブ検索してみると、日本に出稼ぎに来る外国人「サイキックヒーラー」
と呼ばれる人が、多く来日しているのがわかる。
(ちゃんと労働ビザを取得しているのだろうか?)
現代は、ストレスで心身をすり減らしている方は大勢いる。
かつて私がそうであったように、サラリーマンは鬱病予備軍と
言ってもいいかもしれない。
そのような状態になった時、適切な医療機関に診断してもらい、
会社や家族にも良く相談して、仕事の量を減らすなどして治療に
あたるべきである。
ただし、医療機関は、仕事の環境や人間関係までは立ち入ることは
ないので、完全に患者のことは理解できないし、仕事上での
アドバイスは全くできない。
そんな時には、心理カウンセラーや鬱病を体験した方に相談するのが
もっとも効果的だろうと思われる。それでもうまくいかないときは、
上記のスピリチュアル業界を覗いてみるのもいいかもしれない。
私は、スピリチュアルのイベントに足を運んでも、自分を診てもらう
ことはほとんどしない。呼びかけられても無視する。だが、ある
イベントで真剣に話しかけてくる「陰陽師」という方がいたので、
話を聞いてみたことがある。
その人が言うには「ここに出展している人の95%はニセモノ。(!?)
本当に力を持っている人は、ごくわずかだ」と。
なので、そのようなニセモノに捕まらないように、利用する際は、
見る目を養っておくことが必要である。
「振込め詐欺」などに騙されないようにするのと同じである。