就職・転職希望先の会社というのは、入ってみないと職場の雰囲気が
なかなかわからない。
手軽に入手する方法としては、以前このブログ内で紹介した。
ところが最近、もう一つ雰囲気を伺い知得る方法があるのに気付いた。
それは、会社が行う記者発表の内容を良く観察することである。
昨今、不正や偽装などの問題が発覚し記者会見する光景を良く
見るようになった。会社によって発表や報道の仕方に違いがある。
マンション工事で問題になったある会社の記者会見でのコメントは
まるで他人事のような言い方であった。
つい最近では、空港の滑走路工事の不正を行った東亜建設工業。
工事が難航したせいで、薬剤の量を当初計画していた必要量の5%しか
注入できなくなり、「完了」と報告したとのことである。
簡単な例に例えるなら、ある中学校で宿題を済ませたかどうか、生徒の
自己申告に任せたとき、100問のうちに5問しかしなかったのに
「終わった」と担任の先生に報告するようなものである。
だましているということは中学生でもわかる。
努力したけれども75%注入した途中で工事が継続できなくなった・・として
終わってしまったというのなら多少理解できるが、5%という少なさに
悪意を感じる。説明が本当なら、担当者としては「大問題が発生した」と
社内報告するはずである。
NHKのニュースで会見の模様を見たが、会見した会社幹部のひとりが、
今回の不正の要因として「工事を失敗できないというプレッシャーが
あったのではないか」とコメントしていた。羽田空港の工事というのは
公共性が高いものであるから、会社ぐるみで受注していたはず。
それなのに、まるで担当者に同情するようなコメントをしていた。
それは「実はウチでは、担当者に仕事の責任を押し付ける会社なんです」
と告白したようなものである。このような会社を志望してはいけない。