勝間和代著「起きていることはすべて正しい」(2008年発行)
には、仏教でいう「三毒」を止めることがラッキーにつながって
いくということを、中山正和著「洞察力」のなかから引用している。
この「三毒」の追放を初めて勧めた「洞察力」は、初版1988年
と古い本なのであるが、サラリーマン生活にも応用できるもの
なので紹介したい。
「三毒」とは「アタマを悪くする三つの毒」で、それは、
「怒ること、ねたむこと、グチること」であるとする。
「怒ってみたってどうなるものでもない、ねたんでも何も効果は
ない、グチをいったからといって誰も喜ばない」そして
「考えても仕方がないことは考えない」というものである。
著者本人の「三毒」追放効果として「ものごとが思ったようになって
いて、まちがいがない」。すべてのケースで当てはまらないと
しながらも、「仕事上のことばかりでなく、日常生活にも『ツキ』
というようなことが出て」きたことを第三者の実施例を挙げて
紹介している。
勝間和代も、実際に「怒らない」効果を得られた自身の例を
挙げている。
気になっていたネイルサロンへ行ったものの、店舗に必要な器具がなく
手入れができない。そこで、本人は怒ることなく同じチェーン店である
「他店へ行ってみること」を提案した。すると他店の店舗で手入れが
出来ただけでなく新しい出会いもあり、その後、結果的にラッキーな
状況になってしまったというものである。
会社で仕事をしていれば、仲間との間で飲みながら愚痴を言い合い
たいこともあるだろう。実際に私もそうであった。その場ではすっきり
しても仕事に変化があるわけでもなく、再び愚痴を言いたくなる状況に
なってしまう。
そんなことより、愚痴の原因になっていることをどう解消して仕事に
生かせるか、会議や打ち合わせで提案したほうが(そのプロセスに時間
はかかるだろうが)よっぽど効果があがるのである。
ちなみに「起きることはすべて正しい」には、ビジネスを進めていく
うえで重要なノウハウや考え方が多数記載されているので、自分に参考に
なると思える内容は、どんどん取り入れることをお勧めする。