先日、三菱自動車の燃費偽装問題の調査報告結果が報道された。
それによると、すでに2005年の新入社員の発表会で問題だとした
測定方法の指摘に耳を傾けず、また2011年の社内アンケートでも
指摘されていた虚偽報告の問題も、うやむやにされていたということ
であった。
新入社員でさえ問題だとわかるものを、放置する会社だったという
わけである。発表会を聞いていたはずの幹部連中は何を考えていた
のであろう。おそらく自分の立場を守ろうとして臭いものには蓋を
する意思が働いたのだろうと思われる。
このような会社のエゴに染まっていくことを「長いものにまかれる」という。
こういったことは、大なり小なり多くの会社で見受けられることかも
しれない。まだ指摘できるうちはいい。批判をすることさえも
許されない会社も存在するだろう。
新入社員は正しい判断ができるが、発言力に力がない。一方で、
発言力のある地位にある人ほど、会社や自分のエゴが大きくなり
正しい判断ができなくなるわけである。
簡単に表にまとめると、下記のようになる。
正しい判断ができる新入社員は社内での発言力がないために
いくら正論を言おうが、取り合ってもらえないのである。
残念ながら、ほどんどの日本の大企業はこのような組織なのである。
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