そして派遣会社の担当のお目にかなう人物であると判断されると
本人に現在の状況と仕事応募の意思確認の連絡が来るパターン
となっている。
その後、派遣先へ職場見学+面接へ進むプロセスを取る。
しかし、電話連絡があっても面接にこぎつけない場合がある。
しばらく待たされたあと「実はお仕事の案件がなくなりました」
というものだ。
この数年間で、何回か、派遣会社からこう言われて断られた
ことがある。覚えているのは、PSN社の女性担当者からと
MP社の男性担当者からだ。
その電話連絡での話し方から、明らかにウソの説明だろうと
感じた。その背景は、こういうことであろうと推察する。
ある仕事案件の応募者に対し、派遣会社内で
1.第1候補者
2.第2候補者
を決めておき、第1候補者が決まらない場合には、第2候補者を
派遣先へ推薦するという方法である。
第2候補者には、第1候補者の面接が終了するまで待ってもらうため
「派遣先の採用担当者が出張中なので待ってほしい」と説明しておく
わけである。
そして第1候補者で採用が決まってしまった場合、第2候補者へは
「お仕事自体の案件がなくなってしまいました」と言ってあきらめ
させるというわけ。
*具体的な経験談として、
産休に入る方の代わりに、その期間だけ就業する英文事務の仕事を
紹介されたことがある。しかし「派遣先のF社採用担当者が出張中
なので1週間待って欲しい」との指示があり、1週間後、上記の
ような理由でお断りの連絡が来た事例がある。
産休を取ることが決まっているわけであるから、その仕事自体が
なくなるのは極めて不自然。
なので「あ~またウソの理由か・・」とピンときた。
派遣会社には、「このような推薦方法をとらせてもらっているので、
面接にこぎつけないこともある」と、あらかじめハッキリ言って
もらった方がよっぽどすっきりするのだが、派遣先が要望する
(応募者の能力以外の)採用人物像があるので、法令等に違反する
ことを恐れて本当のことを言えないのだろう。
逆に大手ADC社から、このように待たされ、第1候補者が派遣先の
要望に合わなかったせいか、第2候補者として採用された経験も
私にはある。
ちなみに、上記の*具体的な体験例にて断られたときに、派遣会社の
担当者が「申し訳ない」と謝ってきたので、
「じゃあ、他に似たような案件を紹介してくれませんか」と依頼してみた。
その担当者は「仕事の案件がなくなった」という理由で話が済むだろうと
思っていたようで、何も代替案を用意していなかった派遣会社の担当者は、
不意のリクエストに一瞬ひるんだ。
そして「何か案件ありましたら連絡します」というのが精一杯だった。
(この言葉も派遣会社が良く使う常套文句で、その後音信不通になる)
上記2社とも、若い担当者の声だったので、上司からそう言うように
指導されているのだろう。考え方が稚拙であり、応募者をバカにして
いる。
このように大手であっても、この程度の担当者がこの程度の采配を
しているものなので、もし採用されなくとも落ち込む必要など全くない。
派遣の仕事はいくらでもある。
これまでの経験から、安易に決まるものほど、派遣先で応募者の
人格を傷つけるような、仕事環境の可能性があるように思われる
のである。