今年の夏から半年ほど、派遣社員として米国系IT会社にて仕事を
させてもらった。事務職で、主な仕事のひとつに、毎月かかるコスト
の見通しや実績コストを集計し報告する仕事があった。
これが、ひとつひとつ経費品目をEXCELへ打ち込み集計するという、
ひじょうに泥臭いやり方で、会計ソフトさえあれば、いちいち細かく
集計する時間や労力を使う必要などなく、経費の集計もリアルタイムで
正確に確認できると思われた仕事であった。
報告先の財務部門の女性部長は、たいへん細かく、間違いに厳しく、
集計報告のあらさがしをして厳しく追及するような人で、その尋常でない
やり方に各部署から恐れられていた。
私の上司も女性部長であったが、このような厳しいチェックが深夜まで
執拗に来るために、対応する課長らの労力を軽減するため、私のような
派遣社員を雇ったのであった。
ところが、数か月後、そのほかに私を雇った目的が分かった。
上司の女性部長が、この財務部門の女性部長をひじょうに恐れていて、
直接自分にチェックが来ないように、私を「人間防波堤」にしたかった
のである。
それに気づいた私は、派遣社員はあくまでも作業者にすぎないとして、
この部長に直接チェックがいくように仕向けた。
この上司の女性部長の経歴は、50歳過ぎで既に10社以上の転職経験が
あり、2週間で辞めたこともあると聞き、何か強い不満やストレスが
あると、転職してきたことがうかがえた。
数か月後、私は別の理由(下記リンク参照)で契約更新をせず、
仕事を継続しないことを決めたが、この女性部長は、最速で
後任担当者の採用を決めた。
恐怖によるストレスがそうさせたのだ。
この部長がマネジメントする部署には他にも退職者がいて、後任の
採用に時間がかかり、なかなか採用が決まらないなかで、自分を守る
ための採用だけは、自分の権力を利用していち早く決めてしまった
のであった。
ところで、冒頭で記載した「会計ソフト」での代替案を、この会社で
提案する人は皆無であった。
派遣社員の人件費(400万円余/年)の削減が可能であるというのに。
初期投資で2~3百万円かかったとしても、お釣りがくるのに。
やってはいけないコストダウン